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エコキュートの水抜きをしたことないのは問題?必要性や業者に修理を依頼するときの注意点も

エコキュート

エコキュートを設置してから、一度も水抜きをしていない。そんな方は意外と多いものです。実際、エコキュートに水抜きが必要だということ自体を知らなかったという声も少なくありません。

「最近お風呂のお湯に黒い粒が混ざる」「電気代が前より高くなった気がする」「お湯から何となく嫌な臭いがする」。こうした症状の原因は、貯湯タンクの底に溜まった汚れかもしれません。

エコキュートの水抜きは、年に2〜3回、1回あたり30分ほどで終わるメンテナンスです。手順を知っていれば、特別な工具がなくても自分で対応できます。

水抜きの必要性や具体的な手順、作業時の注意点はもちろん、水抜き後にお湯が出なくなったときの対処法や、専門業者への依頼を検討すべきケースまで一通り解説します。

また、本題に入る前に、エコキュートの交換や導入を検討中の方へ大切なことをお伝えさせてください。

エコキュートの交換で最も多い失敗が「業者選びのミス」です。実は業者選びを間違えるだけで、数十万円単位の損をしてしまうケースも珍しくありません。

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それでは、本題の解説に入ります。

目次
  1. エコキュートの水抜きとは
    1. エコキュートの寿命を左右するメンテナンス
      1. 熱効率が下がり電気代が上がる
      2. 部品への負荷が増え故障リスクが上がる
    2. 貯湯タンクは災害時の貯水槽にもなる
  2. エコキュート水抜きのタイミングと頻度
    1. メーカー推奨は「年2〜3回」
      1. 水質の硬度が高い地域は頻度を増やす
      2. 井戸水を使用している場合は要注意
    2. 水抜きに適した時期
      1. 計画的に実施する場合のおすすめ時期
      2. すぐに水抜きが必要なサイン
    3. 作業は晴れた日の午前10時〜午後3時が理想
  3. エコキュートの水抜き手順
    1. 準備:作業前に確認しておくこと
      1. 取扱説明書を手元に用意する
      2. 用意する道具
    2. 実践:水抜きの5ステップ
      1. ステップ1:電源を切る
      2. ステップ2:給水を止め、空気の通り道を作る
      3. ステップ3:排水して汚れを出す
      4. ステップ4:元の状態に戻す
      5. ステップ5:電源を入れて最終確認
    3. 完了:次回の予定を忘れずに
  4. 水抜き以外のエコキュートメンテナンス
    1. 風呂配管の洗浄
    2. 浴槽循環口フィルターの掃除
    3. 逃し弁の動作点検
    4. 漏電遮断器のテスト
    5. ヒートポンプユニット周辺の確認
    6. メンテナンス頻度の一覧
  5. エコキュート水抜き時の注意点
    1. 高温による火傷に注意する
    2. 冬場の凍結リスクに注意する
    3. 部品の破損に注意する
    4. 悪質な訪問業者に注意する
      1. よくある手口
      2. 対処法
  6. 水抜き後にトラブルが発生した場合の対処法
    1. 水は出るがお湯が出ない場合
    2. 配管のエア噛みとストレーナーの詰まり
    3. セルフチェックで解決しない場合は専門業者へ
  7. 専門業者への依頼を検討すべきケース
    1. 機械操作に自信がない場合
    2. 設置から5年以上水抜きをしていない場合
    3. 掃除しても黒いゴミが繰り返し出る場合
    4. 止水栓や排水栓が固い・外見が劣化している場合
    5. エコキュート全体の健康診断を受けたい場合
    6. エコキュートの交換・買い替えを検討している場合
    7. 水抜き後の異常が自力で解決できない場合
  8. よくある質問
    1. エコキュートの水抜きをしないとどうなりますか?
    2. 水抜きにかかる時間はどのくらいですか?
    3. 水抜きは自分でできますか?業者に頼むべきですか?
    4. 水抜きをしたらお湯が出なくなりました。どうすればよいですか?
    5. 冬場に水抜きをしても大丈夫ですか?
    6. エコキュートの寿命を延ばすために水抜き以外にやるべきことはありますか?
  9. まとめ

エコキュートの水抜きとは

エコキュートの水抜きとは、貯湯タンクの底に溜まった不純物を排水によって取り除くメンテナンスです。一般的なお掃除とは異なり、機器の性能を維持するために必要な定期的なお手入れにあたります。

エコキュートは、タンク内に水道水を貯め、ヒートポンプ技術で効率よく沸かして保温する仕組みになっています。水道水は浄水処理を経て安全に管理されていますが、カルシウムやマグネシウムなど微量のミネラル分を完全に除去することはできません。

こうした成分は、長い時間をかけてタンクの底に沈殿し、「スケール」と呼ばれる硬い水垢となって蓄積していきます。水抜きは、この蓄積した沈殿物を定期的にタンク外へ排出する作業です。

普段は目に見えない場所なので意識しにくいですが、汚れが溜まった状態で放置すると、電気代の上昇や故障リスクの増大といった実害が出てきます。

水抜きをしたことがないという方にとっては、「本当に必要なのか」「放っておいても大丈夫なのでは」と疑問に感じるかもしれません。結論から言えば、メーカー各社が取扱説明書に記載して推奨している、れっきとした必須メンテナンスです。車のオイル交換を怠るとエンジンが傷むのと同じように、エコキュートの水抜きを怠るとタンクや配管に負担がかかります。

エコキュートの寿命を左右するメンテナンス

エコキュートの一般的な寿命は10年〜15年とされています。ただし、これは定期的なメンテナンスを行った場合の目安です。

水抜きを怠ると、この寿命が大幅に縮む可能性があります。具体的には、次の2つの問題が発生します。

熱効率が下がり電気代が上がる

スケールがヒーター部分や配管内部に付着すると、熱の伝わりが悪くなります。イメージとしてはヤカンの内側にこびりついた水垢と同じ状態です。

熱が伝わりにくくなると、設定温度のお湯を沸かすためにエコキュートが通常より長時間稼働する必要が出てきます。その結果、毎月の電気代が少しずつ上がっていくことになります。

スケールの蓄積は一度に起きるわけではなく、毎日少しずつ進行します。電気代の変化も月単位では気づきにくいため、1年、2年と放置した結果、年間で数千円〜1万円以上の差が出ていたということも珍しくありません。

部品への負荷が増え故障リスクが上がる

スケールや汚れが配管やフィルターに詰まると、お湯の流れが悪くなり、ポンプなどの部品に過剰な負荷がかかります。人間の血管にコレステロールが溜まって血流が悪くなるイメージに近い状態です。

この負荷が長期間続くと、部品の摩耗や劣化が加速します。本来10年以上使えるはずの機器が、5〜7年程度で重大な故障に至るケースも報告されています。ポンプの交換だけでも数万円の修理費用がかかるため、経済的な損失も無視できません。

定期的な水抜きは、こうした故障の連鎖を未然に防ぎ、エコキュート本来の性能を維持するために欠かせない作業です。

貯湯タンクは災害時の貯水槽にもなる

エコキュートの貯湯タンクは、断水時に非常用の生活用水を確保できるという側面も持っています。370Lのタンクであれば、大人2人が約3日間生活できる水量に相当します。

ただし、この利点を活かすには、日頃からタンク内が清潔であることが前提です。何年も水抜きをしていないタンクの水は、衛生面で安心して使える状態とは言い切れません。

タンクの水はそのまま飲用することは推奨されていませんが、煮沸すれば飲料水として使用可能です。トイレを流す、体を拭くといった用途にも活用できます。

地震や台風などの自然災害が多い日本では、飲料水や生活用水の備蓄は重要な防災対策の一つです。ペットボトルの備蓄水には賞味期限がありますが、エコキュートのタンクは日常的に水が入れ替わるため、常に新しい水が確保されている状態です。

この利点を最大限活かすためにも、定期的な水抜きでタンク内を清潔に保つことが大切です。水抜きは性能維持と防災の両面で意義のあるメンテナンスです。

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エコキュート水抜きのタイミングと頻度

エコキュートを10年、15年と長く使い続けるためには、水抜きの頻度とタイミングの見極めが重要です。やみくもにやるのではなく、適切な間隔で実施することで効果が最大化します。

メーカー推奨は「年2〜3回」

パナソニック、三菱電機、ダイキンなど主要メーカーが推奨する水抜きの頻度は「年2〜3回」です。つまり4〜6ヶ月に1回のペースになります。

この頻度は、日本の一般的な水道水環境を基に設定された数値です。水道水に含まれる不純物が機器の性能に影響を及ぼし始めるまでの期間がおよそ半年程度と見られており、半年ごとの水抜きでタンク内をリセットするのが理想とされています。

「年に2〜3回」と聞くと多い印象を受けるかもしれませんが、1回あたりの作業時間は30分程度です。エアコンのフィルター掃除やレンジフードの油汚れ掃除と比べても手軽な部類に入ります。慣れてしまえば20分程度で終わる方がほとんどです。

ただし、この頻度はあくまで標準的な環境を想定した目安であり、お住まいの地域の水質や使用状況によって調整が必要です。

水質の硬度が高い地域は頻度を増やす

日本の水道水はほとんどが「軟水」に分類されますが、地域によってミネラル分の含有量には差があります。

沖縄県や関東地方の一部など、水道水の硬度が高い地域ではスケールの原因となるカルシウムやマグネシウムが多く含まれています。こうした「硬水寄り」の地域にお住まいの場合は、汚れが溜まるペースが速いため、年3〜4回の水抜きを検討してください。

お住まいの地域の水質データは、各地域の水道局のホームページで「水質検査結果」として公開されています。「硬度」の項目を見て、120mg/L以上であれば水抜きの頻度を増やすことを推奨します。100mg/L前後であれば年3回を目安にするとよいでしょう。

井戸水を使用している場合は要注意

井戸水は水道水と異なり、水質が一定ではありません。砂や鉄分、マンガンといった成分が多く含まれている可能性があり、スケールの発生を促進します。

井戸水を使用する場合は、最低でも年4回、つまり3ヶ月に1回以上の水抜きが必要です。鉄分やマンガンが配管内に蓄積すると、配管詰まりやセンサーの誤作動、故障の直接的な原因にもなりかねません。

メーカーによっては井戸水使用時の保証対象外となるケースもあります。井戸水対応モデルを選ぶか、設置業者とメンテナンス計画について事前に相談しておくことをおすすめします。場合によっては給水ラインに浄水フィルターを追加設置するという対策も有効です。

水抜きに適した時期

水抜きのタイミングは、「計画的に行う予防メンテナンス」と「不調が出たときの緊急対応」の2つに分けて考えると管理しやすくなります。

計画的に実施する場合のおすすめ時期

  • 秋(10月〜11月):お湯の使用量が増える冬に備えて、夏場にフル稼働したタンク内を整える時期です。冬場の凍結リスクに備える配管チェックも兼ねられます。
  • 春(4月〜5月):冬を乗り越えたエコキュートの総点検に適した時期です。気温が上がり、屋外での水仕事がしやすくなります。
  • 長期休暇の活用:GWや年末年始は、時間に余裕があるためメンテナンスに取り組みやすいタイミングです。年末の大掃除と一緒に習慣化すると忘れにくくなります。

春と秋にそれぞれ1回ずつ行えば、年2回の水抜きを無理なく続けられます。「毎年4月と10月の第1土曜日は水抜きの日」などと決めてしまうのも一つの方法です。スマートフォンのカレンダーに半年ごとの繰り返しリマインダーを設定しておくと忘れにくくなります。

すぐに水抜きが必要なサイン

以下の症状が見られた場合は、定期的なタイミングを待たずに水抜きを実施してください。

  • お湯の見た目が変わった:浴槽に白い浮遊物や黒いゴミが混ざるようになった場合は、タンク内部に汚れが蓄積している可能性が高い状態です。白い浮遊物はスケールの剥離、黒いゴミはゴムパッキンの劣化や配管内の汚れが考えられます。
  • お湯から臭いがする:生乾きのような嫌な臭いがする場合は、タンク内で雑菌が繁殖している可能性があります。水抜きと合わせて風呂配管の洗浄も行うと効果的です。
  • 断水からの復旧後:断水復旧直後は、水道管内の圧力変動によりサビや泥が一気に流れてきます。この汚れた水がタンク内に流入するおそれがあるため、復旧後は一度水抜きを行ってタンク内の水を入れ替えるのが望ましい対応です。
  • お湯の出が悪くなった:以前に比べてお湯の出る勢いが弱くなった場合も、配管内にスケールが蓄積している可能性があります。水抜きで改善するケースが多いため、まずは試してみてください。

作業は晴れた日の午前10時〜午後3時が理想

水抜きの時間帯選びも重要なポイントです。日中の明るい時間帯を選ぶべき理由は4つあります。

  • 視認性の確保:漏電遮断器やバルブが見やすく、操作ミスを防げます。排水の色で「汚れが出きったか」の判断もしやすくなります。
  • 近隣への配慮:排水時には「ゴーッ」という音が出ます。早朝や夜間は避け、住民が活動している日中に行うのがマナーです。
  • 火傷リスクの軽減:エコキュートは深夜電力で沸き上げを行うため、早朝はタンク内の湯温が最も高く90℃近くに達しています。時間が経過した日中であれば湯温がやや下がり、万が一の際のリスクを多少抑えられます。ただし高温であることに変わりはないため、防護は必須です。
  • 緊急時の対応:万が一、排水栓の破損など予期せぬトラブルが発生しても、日中であればメーカーのサポートセンターや水道業者にすぐ連絡がつきます。夜間や早朝に対応可能な業者は限られるため、この点は軽視できません。

エコキュートの水抜き手順

エコキュートの水抜きは、正しい手順を守れば自分で行えるメンテナンスです。「準備」「実践」「完了」の3段階に分けて説明します。

準備:作業前に確認しておくこと

取扱説明書を手元に用意する

エコキュートはパナソニック、三菱、ダイキン、日立、コロナなど、メーカーや型番によって部品の名称や位置が微妙に異なります。同じメーカーでも製造年や型番が違えばレイアウトが変わるため、必ず自分の機種の取扱説明書を参照してください。

作業前に「漏電遮断器」「給水止水栓」「逃し弁」「排水栓」の4つの部品の場所を取扱説明書で確認します。実際にタンクの前に立ち、指を差して「これがこの部品だ」と把握しておくと、作業中に迷うことがなくなります。

取扱説明書を紛失した場合は、メーカーの公式サイトから型番で検索すればPDFをダウンロードできるケースがほとんどです。型番はタンク本体の側面に貼られた銘板シールに記載されています。シールが劣化して読めない場合は、メーカーのお客様窓口に電話して確認する方法もあります。

用意する道具

  1. 厚手のゴム手袋または軍手:排水時に高温のお湯が手に触れるリスクや、金属部分で手を切る危険を防ぎます。防水性のあるゴム手袋が望ましいです。
  2. プラス・マイナスドライバー:脚部カバーのネジを外す際に使います。ネジの頭の形状に合ったものを選んでください。
  3. バケツと雑巾:排水口から出る水を受け止めるためのバケツと、周囲の水はねを拭き取るための雑巾を用意します。
  4. スマートフォン:タンク下部は暗いため、ライト機能で照らすと作業効率が上がります。作業前に配管周りの写真を撮っておくと、元に戻す際の参考にもなります。

実践:水抜きの5ステップ

準備が整ったら、以下の5つの手順で水抜きを進めます。各ステップで操作する部品の名称を取扱説明書と照らし合わせながら、落ち着いて進めてください。全体の所要時間は約30分です。

ステップ1:電源を切る

脚部カバーをドライバーで外し、内部にある漏電遮断器を確認します。テストボタンの横にあるスイッチを「切(OFF)」に倒してください。

これでエコキュート本体への電源供給が完全に止まります。通電状態のまま排水すると、タンク内の水位が下がった際に空焚きのような状態になり、ヒーターやタンク内壁を傷めるおそれがあります。電源OFFは必ず最初に行ってください。

ステップ2:給水を止め、空気の通り道を作る

  1. 給水止水栓を閉める:タンクに接続された複数の配管の中から、「給水」と書かれた配管を探します。そこにあるハンドルを時計回りに回して閉じてください。タンクへの水の供給がストップします。
  2. 逃し弁レバーを上げる:貯湯タンク上部にあるカバーを開け、逃し弁のレバーをカチッと音がするまで真上に持ち上げます。タンク内に空気が入ることで、この後の排水がスムーズになります。ストローの片方を指で塞ぐと液体が落ちないのと同じ原理です。

ステップ3:排水して汚れを出す

貯湯タンク最下部にある排水栓のキャップを回して開けます。この時、バケツを排水口の真下にセットしておいてください。

キャップを開けると、最初はチョロチョロと出始め、やがて勢いよく流れ出します。初めのうちは白い水垢や汚れで水が濁ることがあります。これがタンクの底に溜まっていた沈殿物です。

排水栓を全開にしたまま、約1〜2分間排水を続けます。水が透明になったことが確認できたら排水は完了です。

何年も水抜きをしていなかった場合は、濁りが取れるまでに3〜5分程度かかることもあります。焦らず、透明な水が安定して出てくるまで待ってください。排水量の目安はバケツ2〜3杯分です。

ステップ4:元の状態に戻す

排水が透明になったら、以下の手順で復旧します。操作の順序が逆にならないよう注意してください。

  1. 排水栓を閉める:開けた排水栓のキャップを確実に締めます。締め方が緩いと水漏れの原因になるため、手でしっかり回してください。
  2. 給水止水栓を開ける:ハンドルを反時計回りに、止まるところまで完全に開けます。「シュー」という音が聞こえれば、タンクに水が供給されている合図です。
  3. 逃し弁を閉じる:タンクが満水になると、逃し弁から水がポタポタと溢れ出します。これが「タンクが満水になった」という合図です。レバーをカチッと元の位置に戻し、カバーを閉めてください。

ステップ5:電源を入れて最終確認

  1. 漏電遮断器をONにする:スイッチを「入(ON)」に戻して電源を復旧させます。
  2. 脚部カバーを取り付ける:外したカバーを元どおりにネジで固定します。
  3. 室内で蛇口を確認する:キッチンや洗面台の蛇口を開き、お湯が正常に出ることを確認してください。最初は「ボコボコ」と空気混じりの水が出ますが、しばらく流し続ければ正常に戻ります。お湯が出れば全ての作業は完了です。

完了:次回の予定を忘れずに

作業が終わったら、使った道具を片付け、スマートフォンのカレンダーに次回の水抜き予定日を登録しておきましょう。半年後の日付を入れておけば、忘れる心配がなくなります。

作業後に排水した水の色や量をスマートフォンで写真に撮っておくのもおすすめです。前回と今回の排水の色を比較すれば、タンク内の汚れ具合の変化を把握できます。排水がほぼ透明であれば、タンクの状態は良好。逆に毎回濁りが強い場合は、水質の問題や水抜きの頻度を見直す必要があるかもしれません。

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水抜き以外のエコキュートメンテナンス

エコキュートのコンディションを保つには、水抜きだけでは十分とは言えません。水抜きが年数回の「大掃除」だとすれば、ここで紹介するのは日常的に行える「小掃除」や「健康チェック」にあたるメンテナンスです。

いずれも特別な道具は不要で、短時間で終わるものばかりです。組み合わせて行うことで故障リスクを低く抑えられます。

風呂配管の洗浄

フルオートタイプのエコキュートには「自動配管洗浄」機能が搭載されていますが、これはお湯はり後に配管内を軽くすすぐ程度のものです。日常的な清潔維持には役立ちますが、蓄積した汚れを根こそぎ除去する力はありません。

浴槽とエコキュート本体をつなぐ追いだき配管の内部には、皮脂・石鹸カス・入浴剤の成分が蓄積していきます。これらを栄養源として雑菌が繁殖し、バイオフィルムと呼ばれるヌメリの膜を形成することがあります。放置するとお湯の臭いの原因になるだけでなく、衛生面のリスクも高まります。

メーカーは半年に1回程度の洗浄を推奨しています。入浴剤を頻繁に使う家庭や、家族人数が多く入浴回数が多い家庭では、3ヶ月に1回程度の実施が目安です。洗浄剤はドラッグストアやホームセンターで500円〜1,000円程度で購入できます。手順は以下のとおりです。

  1. 浴槽の循環口から10cm以上、水またはお湯を張る
  2. 規定量の洗浄剤を投入してよくかき混ぜる
  3. リモコンのメニューから「配管洗浄」や「ふろ配管洗浄」機能を選択し、洗浄サイクルを開始する。所要時間は約15〜30分
  4. 洗浄が完了したら浴槽の水を全て抜く
  5. 再度、循環口が隠れるまで水を張り、10分程度のすすぎ運転を行う。配管内に残った洗浄剤や剥がれた汚れを完全に洗い流すための重要な工程なので省略しないようにしてください

浴槽循環口フィルターの掃除

浴槽の側面にある循環口フィルターは、髪の毛やゴミが配管内に入るのを防ぐ役割を担っています。このフィルターが目詰まりすると、追いだきに時間がかかったり、設定温度に達しなかったりといった不具合の原因になります。

週に1回、浴槽掃除のついでに行うのがおすすめです。

  1. フィルターカバーを反時計回りに回して取り外す
  2. フィルター本体を引き抜く
  3. 使い古しの歯ブラシなどで、網目に詰まった髪の毛やヌメリを取り除く
  4. フィルターを元どおりに取り付ける。付け忘れたまま運転するとゴミがポンプに吸い込まれ、高額な修理が必要になる故障につながるため、取り付けの確認は欠かさないでください

逃し弁の動作点検

逃し弁は、タンク内の圧力が異常に上昇した際に圧力を外部に逃がす安全装置です。この弁が固着して動かなくなると、最悪の場合タンクの破損につながります。

点検の頻度は水抜きと同じタイミングの年2〜3回で十分です。水抜き作業のついでに行えば、わずか5分程度の追加で済みます。

  1. 貯湯タンク上部のカバーを開け、逃し弁のレバーを確認する
  2. レバーをゆっくり垂直に起こす
  3. タンク下部の排水口からポタポタと水が出れば正常に動作している
  4. レバーをカチッと定位置に戻す。中途半端な位置だとお湯が漏れ続ける原因になるため、確実に元の位置へ押し下げてください

漏電遮断器のテスト

漏電遮断器は、エコキュート本体や配線で漏電が発生した際に、電気を瞬時に遮断して感電事故や火災を防ぐ保安装置です。エコキュートは水を扱う電気機器であるため、漏電リスクは常に存在します。正常に動作するか、定期的なテストが推奨されています。

こちらも年2〜3回、水抜きや逃し弁の点検とセットで行うと忘れにくく効率的です。テスト自体は1分もかからない簡単な作業です。

  1. 貯湯タンク下部の脚部カバーを開ける
  2. 漏電遮断器のテストボタンを押す
  3. 正常であれば、スイッチが「切(OFF)」に瞬時に切り替わる
  4. 確認後、スイッチを「入(ON)」に戻して完了。テストボタンを押してもスイッチが切れない場合は、漏電遮断器自体が故障している可能性があるため、すぐに専門業者へ連絡してください

ヒートポンプユニット周辺の確認

ヒートポンプユニットは、エアコンの室外機に似た外見の装置で、外気から熱エネルギーを取り込んでお湯を沸かすエコキュートの心臓部にあたります。貯湯タンクとセットで設置されており、通常は屋外に置かれています。

ユニット周辺に落ち葉や雑草、ゴミなどが溜まると空気の流れが悪くなり、熱効率の低下につながります。月に1回程度、目視で周辺を確認し、障害物があれば取り除いてください。

吸い込み口や吹き出し口をふさがないように、ユニットの周囲には30cm以上のスペースを確保しておくことが大切です。物置やガーデニング用品をユニットの近くに置いている場合は、空気の流れを妨げていないか確認してください。

冬場に雪がユニット周辺に積もった場合は、速やかに除雪を行いましょう。雪が吸い込み口を塞ぐと、熱効率が大幅に低下するだけでなく、ユニットの故障につながるおそれがあります。

メンテナンス頻度の一覧

ここまで紹介したメンテナンス項目を頻度別にまとめると、以下のようになります。

メンテナンス項目推奨頻度所要時間の目安
貯湯タンクの水抜き年2〜3回約30分
風呂配管の洗浄半年に1回約45分
浴槽循環口フィルターの清掃週1回約5分
逃し弁の動作点検年2〜3回約5分
漏電遮断器のテスト年2〜3回約5分
ヒートポンプユニット周辺の確認月1回約5分

水抜き・逃し弁点検・漏電遮断器テストは同じタイミングで実施できます。まとめて行えば、半年に1回の30〜40分程度で完了します。

エコキュート水抜き時の注意点

水抜きは手順さえ覚えれば誰でも行える作業ですが、扱うのは「電気」と「高温のお湯」です。安全に作業を進めるための4つの注意点を解説します。

高温による火傷に注意する

水抜き作業で最も気をつけるべきリスクは火傷です。エコキュートのタンク内には、最大90℃の高温のお湯が蓄えられています。カップ麺に注ぐお湯よりも高い温度で、皮膚に直接触れれば瞬時に重度の火傷を負う危険があります。

安全に作業するためのポイントは次の3つです。

  • 服装を整える:長袖・長ズボンを着用し、足元はつま先が隠れる靴を選びます。長靴があれば最適です。手袋は防水性のある厚手のゴム手袋が安全です。軍手は熱湯が染み込みやすいため、単独での使用は避けてください。
  • 逃し弁を先に開ける:排水栓を開ける前に、必ず逃し弁のレバーを上げてタンク内の圧力を抜きます。この一手間がお湯の激しい噴出を防ぐ重要な工程です。
  • 排水口に顔を近づけない:排水栓の操作は、排水口の真横に立ち、腕を伸ばして行います。真上から覗き込む体勢は危険なため、絶対に避けてください。

冬場の凍結リスクに注意する

外気温が氷点下になる可能性がある日は、水抜き作業を避けるのが原則です。作業後に配管表面や排水栓周辺に残った水滴が凍結すると、配管の破損やバルブの固着を引き起こすおそれがあります。

冬場の凍結による配管破損は、修理費用が高額になりやすいトラブルの一つです。どうしても冬場に作業が必要な場合は、以下の3点を守ってください。

  • 天気予報で最低気温が5℃を下回る日は作業を延期する
  • 1日のうち最も気温が上がる午前10時〜午後2時に作業する
  • 作業後、タンク本体や露出配管に付着した水滴を乾いた雑巾で丁寧に拭き取る。この手間が夜間の凍結リスクを大きく下げます

部品の破損に注意する

長年使用しているエコキュートは、屋外で風雨にさらされる部品に経年劣化が見られることがあります。特に給水止水栓のハンドルや排水栓のキャップは劣化が進みやすい箇所です。

  • 作業前に止水栓のハンドルを軽く動かしてみる:「固い」「動きが渋い」と感じたら、その時点で自分での作業は中止し、専門業者に相談してください。
  • 潤滑剤を安易に使わない:固着しているからといって潤滑剤を吹きかけると、ゴム製パッキンを劣化させ、水漏れを引き起こす可能性があります。

劣化した部品に無理な力を加えると、根元から折れて水が噴き出し止まらなくなるという事態にもなりかねません。バルブが変色していたり、プラスチック部分にヒビが入っていたりする場合は、部品交換をあわせて業者に依頼してください。設置から10年以上経過している場合は部品の経年劣化が進んでいる可能性が高いため、初回の水抜きは業者に任せたほうが安心です。

悪質な訪問業者に注意する

「近くで工事をしていて、今なら無料で点検できます」と突然訪問してくる業者には警戒が必要です。

よくある手口

  • 「このままだと水漏れする」「すぐ壊れる」など、根拠のない不安を与えて冷静な判断力を奪う
  • 点検と称して意図的に部品を緩めたり、「この部品はもう寿命です」と虚偽の報告をして、不要な修理や交換を迫る
  • 「今日契約すればキャンペーン価格」と称し、相見積もりを取る時間を与えずに即日契約させようとする

対処法

  • その場で契約しない:「家族と相談します」「検討します」と伝え、即決は避ける
  • 名刺と会社情報を確認する:インターネットで会社名を検索し、実績や評判を調べる
  • 悪質な場合は通報する:断っても居座る、脅迫的な言動がある場合は、警察相談専用電話(#9110)や消費者ホットライン(188)に連絡する

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水抜き後にトラブルが発生した場合の対処法

手順どおりに水抜きを終えたはずなのに、「蛇口をひねってもお湯が出ない」「リモコンにエラーコードが表示されたまま消えない」。そんなトラブルが起きると焦りますが、慌てる必要はありません。水抜き後のトラブルは原因がシンプルなことが多く、自分で対処できるケースがほとんどです。

水は出るがお湯が出ない場合

水抜き後のトラブルで最も報告が多い症状です。水は通常どおり出るのにお湯だけが出ないという場合、原因のほとんどは復旧手順のどこかが完了していないことにあります。

焦って業者に電話する前に、まず以下の4箇所を順番にチェックしてみてください。

チェックポイント場所起きている問題確認・対処方法
逃し弁タンク上部レバーが上がったままで水が漏れ続け、お湯が溜まらないカバーを開けてレバーが水平に戻っているか確認し、カチッと音がするまで押し下げる
給水止水栓タンク下部閉じたまま、または開きが不十分で水が供給されないバルブを反時計回りに「これ以上回らない」位置まで完全に開ける
排水栓タンク下部緩みがあり水が漏れてタンクが満水にならないキャップやレバーが締まっているか確認し、水滴のにじみがないかも見る
漏電遮断器タンク下部OFFのままでエコキュートが動作していない脚部カバーを開けてスイッチが「入(ON)」側か確認する

これら4箇所を確認・修正すれば、ほとんどの場合は解決します。タンクが満水になり沸き上げが開始されれば、機種やタンク容量にもよりますが1〜2時間程度でお湯が使える状態に戻ります。沸き上げ完了まではシャワーや蛇口からお湯が出ませんが、故障ではないので安心してください。

配管のエア噛みとストレーナーの詰まり

上記の4箇所に問題がなかった場合は、もう少し踏み込んだ原因を疑います。

原因症状対処法
配管内のエア噛み:排水時に配管内に空気が入り、水の流れを妨げている蛇口をひねると「ボコッ、ボコッ」と空気混じりの音がするタンク近くの蛇口を少し開けて5〜10分間放水する。改善しなければ漏電遮断器をOFF→30秒待機→ONで本体を再起動する
給水ストレーナーの詰まり:水抜きで配管内のゴミやサビが流れ、網状のストレーナーに詰まった水の出が極端に悪い、またはほとんど出ない取扱説明書で位置を確認し、給水栓を閉めたうえでストレーナーを取り外して歯ブラシ等で清掃する。作業が難しければ専門業者に依頼する

エア噛みは水抜き後に頻繁に起きる現象で、多くの場合は数分間の放水で自然に解消します。「ボコボコ」という音が徐々に収まり、水が安定して流れるようになれば問題ありません。

ストレーナーの詰まりは、長期間水抜きをしていなかった場合に発生しやすい症状です。初めて水抜きを行った際にお湯の出が悪くなった方は、こちらの原因を疑ってみてください。ストレーナーの清掃は取扱説明書に手順が記載されていますが、自信がなければ業者に依頼しても対応してもらえます。

セルフチェックで解決しない場合は専門業者へ

すべてのチェックを試しても改善しない場合や、リモコンに「F○○」「H○○」などのエラーコードが表示され続ける場合は、自力で解決できる範囲を超えている可能性が高いです。

考えられるのは、水抜き作業がきっかけで、もともと劣化が進んでいたセンサーや基板、電子弁などの内部部品が本格的に故障してしまったケースです。水抜き自体が故障を引き起こすのではなく、劣化した部品が水圧の変化に耐えられなかったという状況です。

ここで無理に分解や調整を行うと、事態を悪化させ修理費用が膨らむリスクがあります。

「自分でやれることは全て試した」と判断したら、速やかにメーカーのサポートセンターまたは信頼できる給湯器専門業者に連絡してください。

連絡する際は、以下の情報を手元にまとめておくと対応がスムーズに進みます。

  • エコキュートのメーカー名と型番
  • リモコンに表示されているエラーコードの番号
  • いつから症状が出ているか
  • 自分で行った対処の内容

専門業者への依頼を検討すべきケース

エコキュートのメンテナンスは、すべて自分で行う必要はありません。状況によっては専門家に任せたほうが安全で、結果的に費用を抑えられることも多くあります。

2026年現在、エコキュートの定期点検を業者に依頼した場合の費用相場は1〜2万円程度です。水抜き単体であればもう少し安く済むことも多く、出張費込みで数千円〜1万円が目安になります。以下のようなケースに該当する方は、業者への相談を検討してみてください。

機械操作に自信がない場合

取扱説明書を読んでもバルブの位置がわからない、高温のお湯を扱うことに不安がある。こうした場合は無理をせず業者に依頼するのが賢明です。

不安を抱えたまま作業すると、焦りから手順を飛ばしたり力加減を誤ったりしがちです。その結果、火傷を負ったり部品を破損させたりすれば、治療費や修理費でかえって出費が増えてしまいます。最初の1回だけプロに任せて、2回目からは自分で行うという選択も合理的です。

プロの作業を一度間近で見学させてもらえば、部品の位置や操作の力加減を実際に見て覚えられます。「どのくらいの力でバルブを回せばいいのか」「排水の色がどの程度になったら終了なのか」など、文章だけでは分かりにくい感覚を掴めるため、次回以降のセルフメンテナンスへの自信にもつながります。

設置から5年以上水抜きをしていない場合

「水抜きが必要だと知らなかった」「面倒でつい先延ばしにしていた」というケースは珍しくありません。設置時に販売店から水抜きの説明を受けなかったという方も多いです。

5年以上放置したタンクの底には、家庭での簡易な排水では取りきれないほどのスケールがコンクリートのように固着している可能性があります。無理に自分で水抜きをしても、表面の汚れが少し出るだけで根本的な解決にはなりません。固着したスケールは排水栓から排出できるサイズではなく、専用の機器を使わなければ除去できないためです。

専門業者は高圧洗浄機や専用の洗浄剤を用いて、頑固な汚れを徹底的に除去する「タンククリーニング」を行えます。個人では手の届かないタンク内壁の汚れも、業務用の機器であれば対応可能です。

まずはプロの手でタンク内をリセットしてもらい、きれいな状態からセルフメンテナンスを始めるのが合理的です。

掃除しても黒いゴミが繰り返し出る場合

自分で水抜きをして、市販の洗浄剤で配管洗浄も行った。それでもお湯を張るたびに黒いゴム状のカスが出続ける。この症状は、タンクや配管内部の部品劣化が進行しているサインです。

黒いゴミの正体は、配管の接続部に使われているゴムパッキンが経年劣化でボロボロに剥がれ落ちたものである可能性が高いです。パッキンの劣化は内部で進行するため、外側から目視で確認することはできません。表面的な洗浄では対処できず、原因部品の特定と交換が必要になります。

放置すると劣化がさらに進行し、配管の接続部からの水漏れにつながるおそれがあります。水漏れは建物の構造部分にダメージを与えることもあるため、黒いゴミが継続的に出る場合は早めに専門業者の点検を受けてください。

止水栓や排水栓が固い・外見が劣化している場合

給水止水栓のバルブが錆びついて回らない、排水栓のキャップが変色してヒビが入っている。こうした状態は「危険信号」です。

脆くなった部品に無理な力を加えると、根元から折れて水が噴き出すという事態が起こりえます。こうなると家全体の元栓を閉めて断水させる必要があり、緊急の水道工事を呼ばなければなりません。修理費用も高額になりがちです。

部品に劣化や固着が見られたら、自分での作業は即座に中止してください。部品交換を含めた対応を専門業者に依頼するのが唯一の安全策です。

エコキュート全体の健康診断を受けたい場合

設置から7〜8年が経過し、機器全体の状態が気になり始めた方には、プロによる総合点検がおすすめです。エコキュートの寿命が10〜15年であることを考えると、7〜8年目は折り返し地点にあたります。この時期に一度プロの目で全体を診てもらうことで、残りの耐用年数を最大限伸ばすことが期待できます。

専門業者は水抜き作業に加えて、漏電の兆候がないか、ヒートポンプユニットの動作音に異常はないか、各センサーは正常に機能しているかなど、総合的にチェックします。故障の早期発見につながり、突然お湯が使えなくなる事態の予防にもなります。

修理が必要になった場合の費用目安として、三菱では9,600円〜180,000円、ダイキンでは20,000円〜70,000円がメーカーから公表されています。金額に幅があるのは、症状や交換する部品によって費用が大きく変わるためです。軽微なセンサー交換であれば1〜2万円台で済むこともありますが、基板やヒートポンプの修理になると10万円を超えることもあります。

点検の結果を受けたら、すぐに契約せず、複数社から見積もりを取って比較検討することをおすすめします。

エコキュートの交換・買い替えを検討している場合

エコキュートの寿命とされる10〜15年が近づき、修理を続けるよりも新しい機種に交換したほうが得なのではと考えている方もいるかもしれません。

交換工事の際には、古いタンクの水を事前に抜く必要があります。370Lや460Lのタンクの水を全量排水するには相応の時間がかかるため、自分で行うよりも交換を依頼する業者に一括で任せるのがスムーズです。

給湯器専門業者の多くは、交換工事費用の中に古い機器の撤去と水抜き作業を含めており、追加費用がかからないケースもあります。見積もり時に「古いエコキュートの処分費用は含まれていますか」と確認しておくと安心です。

2026年現在、エコキュートの交換には「住宅省エネ2026キャンペーン」の給湯省エネ2026事業による補助金を利用できる可能性があります。省エネ性能の高い機種への交換が対象で、補助金額は機種や条件によって異なります。

補助金制度は国の予算に上限があり、申請が集中すると年度途中で受付終了となるケースもあります。交換を具体的に検討している方は、早めに制度の詳細と対象機種を確認しておくことをおすすめします。

施工業者が補助金の申請手続きを代行してくれる場合も多いため、見積もり時に「補助金を使いたい」と相談してみてください。補助金の対象になるかどうかで総額が大きく変わることもあります。

水抜き後の異常が自力で解決できない場合

前章で紹介したセルフチェックの手順をすべて試しても症状が改善しない場合、これ以上自分で対応しても解決の見込みは低い状態です。

これ以上自分で時間をかけて試行錯誤するよりも、速やかに専門業者へ連絡して正確な診断と適切な修理を依頼するのが得策です。エラーコードの番号や具体的な症状の内容をメモしておくと、電話での相談がスムーズに進みます。

業者を選ぶ際は、メーカーの正規サービス窓口か、地域で実績のある給湯器専門業者に依頼するのが安心です。インターネットで口コミや施工実績を確認したうえで、複数社から見積もりを取って比較検討すれば、適正な価格で修理を受けられます。

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よくある質問

エコキュートの水抜きをしないとどうなりますか?

タンクの底にスケールや不純物が蓄積し、熱効率の低下による電気代の上昇、配管の詰まり、部品の劣化促進といった問題が起きます。最終的にはエコキュート本体の寿命が短くなり、本来10年以上持つはずの機器が5〜7年で故障に至るケースもあります。また、タンク内の水の衛生状態も悪化するため、災害時の非常用水としての活用にも支障が出ます。

水抜きにかかる時間はどのくらいですか?

準備から完了まで含めて約30分が目安です。排水自体は1〜2分程度で完了し、残りの時間は電源の操作やバルブの開閉、最終確認に使います。初めての方でも取扱説明書を見ながら行えば、1時間以内には終わります。慣れてくれば20分程度で一連の作業を終えられるようになります。

水抜きは自分でできますか?業者に頼むべきですか?

基本的には自分で行えるメンテナンスです。ただし、設置から5年以上一度も水抜きをしていない場合や、止水栓が固着している場合、部品に目に見える劣化がある場合は、無理をせず業者に依頼するのが安全です。業者に定期点検を依頼した場合の費用相場は1〜2万円程度です。作業に不安がある方は、まずは一度プロの作業を見学し、やり方を覚えてから自分で行うという方法もあります。

水抜きをしたらお湯が出なくなりました。どうすればよいですか?

まず「逃し弁のレバーが戻っているか」「給水止水栓が開いているか」「排水栓が閉まっているか」「漏電遮断器がONになっているか」の4箇所を確認してください。多くの場合、復旧手順のどこかが未完了なだけです。4箇所に問題がなければ、配管のエア噛みやストレーナーの詰まりが考えられます。蛇口を5〜10分開けて放水するか、本体の再起動を試みてください。

冬場に水抜きをしても大丈夫ですか?

最低気温が5℃を下回る日は避けてください。配管や部品に付着した水滴が凍結し、配管の破損につながるおそれがあります。冬場に行う場合は、午前10時〜午後2時の気温が高い時間帯を選び、作業後にタンクや配管の水滴を乾いた雑巾で丁寧に拭き取ることで凍結リスクを下げられます。

エコキュートの寿命を延ばすために水抜き以外にやるべきことはありますか?

風呂配管の洗浄、浴槽循環口フィルターの清掃、逃し弁の動作点検、漏電遮断器のテスト、ヒートポンプユニット周辺の清掃が挙げられます。水抜きと合わせてこれらを定期的に行うことで、エコキュートの性能を長期間にわたって維持しやすくなります。設置から7〜8年が経過した機器については、年に1回は専門業者による総合点検を受けることも検討してください。

まとめ

エコキュートの水抜きは、貯湯タンクの底に蓄積した水垢やスケール、不純物を排出し、機器の性能と寿命を守るために欠かせないメンテナンスです。

メーカーが推奨する頻度は年2〜3回で、1回あたり約30分の作業で完了します。定期的に行うことで、スケールの蓄積による電気代の上昇を防ぎ、配管やフィルターの詰まりも予防できます。タンクを日頃から清潔に保っておけば、地震や台風による断水時にも非常用の生活用水として安心して活用できます。

作業手順は「電源OFF→給水停止→逃し弁を開ける→排水→復旧」の5ステップです。特別な資格や専門知識は必要なく、取扱説明書を手元に置きながら一つずつ確認して進めれば、初めての方でも問題なく対応できます。

ただし、5年以上水抜きをしていない場合や、止水栓・排水栓に劣化や固着が見られる場合は、無理をせず専門業者に相談してください。業者による定期点検の費用相場は1〜2万円程度で、故障の早期発見にもつながります。修理が必要になった場合は症状によって数千円〜十数万円と幅がありますが、放置して全損状態になるよりも、早期に対応したほうが経済的です。

水抜きに加えて、風呂配管の洗浄や浴槽循環口フィルターの清掃、逃し弁の動作点検、ヒートポンプユニット周辺の確認なども定期的に行えば、エコキュートをより長く快適に使い続けられます。

まだ一度も水抜きをしたことがないという方は、ぜひ次の休日に取扱説明書を手元に用意して試してみてください。最初の一歩を踏み出してしまえば、次回からは迷わずスムーズに作業を進められるようになります。年に数回、30分程度の手間をかけるだけで、機器の寿命と家計の両方を守れる費用対効果の高いメンテナンスです。

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